新日本フィル×富貴晴美コンサートを配信で観ました!
この記事では、第二部「ゴースト&レディ」の感想を書きます。
私は、劇団四季のミュージカル「ゴースト&レディ」が気に入って、これまで4回観ています。
ストーリーはもちろんですが、劇中の音楽が大好きなのです。
新日本フィルとコラボしたコンサートが配信でも観られるということで、迷いなく購入しました。
せいぜい数曲だろうと思っていたら、12曲も歌ってくださってびっくりでした。
コンサート形式のアレンジも良かったですし、作曲した富貴さん自身による解説も興味深かったです。
コンサート概要
新日本フィル×富貴晴美コンサートは、2026年1月25日(日)に、東京のすみだトリフォニーホールで開催されました。
ライブ配信も行われ、私はそれを購入しました。
第一部では、富貴さんが作曲した映画やドラマの音楽が演奏されました。
そして第二部に劇団四季の俳優さんが出演し、ミュージカル「ゴースト&レディ」の曲が演奏されたのです。
コンサートの見逃し配信は、2月4日(水)23:59まで視聴できますので、今からでも間に合います!
詳細は劇団四季公式サイトからご確認ください。
「ゴースト&レディ」各曲の解説と感想
第二部は、富貴さんによる曲の解説→演奏という順でプログラムが進みました。
以下、解説の内容まとめと私の感想を書きます。
奇跡の夜に
イギリスの民族舞踊「ジーグ」のリズムや、バグパイプといったケルティックな音色を使用し、イギリスを想起するように作曲されたそうです。
この曲の最初「♪ラーレ ラーレ ラーレ…」を演奏しているのは何の楽器かずっと気になっていたんです。
透き通ったガラス玉みたいな、ちょっと神秘的な感じの音…。
今回謎が解けました。ハープだったのですね。
ハープってこんな音も出せるんだと驚きでした。
グレイ役の加藤迪さん、すてきな笑顔で歌われていましたね。
役の衣装やメイクがない分、表情がよくわかりました。
私の使命
オペラのアリアをイメージしたI wishソング(=主人公の願いを歌った曲)です。
I wishソングといえば、リトルマーメイドの「Part of Your World」がまず思い浮かびます。
曲調がだいぶ違うので、「私の使命」がI wishソングであるということに最初はピンときませんでした。
でも、I wishソングが「主人公の願いを歌う曲」だと考えれば納得がいきました。
フロー役は谷原志音さんでした。
谷原さんの芯のある歌声が好きなので、コンサートでも聴けて嬉しかったです。
グレーのドレスがとてもお似合いでした。
絶望のどん底で
二人が激しく共鳴し合う曲なので、UKロックを意識したそうです。
UKロックにケルティックな要素も盛り込んだ、独自のロックに仕上がりました。
なるほど、この独特なリズム感の正体はロックだったのか…!と新しい発見でした。
ラストで、フローのハイトーンにグレイがさらに高い音をかぶせてくるところが好きです。
富貴さんの思惑どおり、二人のぶつかり合いを感じます。
走る雲を追いかけて
大きな特徴は、木管楽器を主体としている点です。
木管楽器が女性らしいやわらかさを表現しています。
看護団のコーラスとして、エイミー役の竹田理央さんとデオン役の岡村美南さんが登場しました。
ゴースト&レディでは「岡村さん=デオン」なので、なんだか新鮮でおもしろかったです。
曲のラスト、フローを中心にしてのフォーメーションは、舞台の振付けを彷彿とさせました。
これが戦争なのだ
ジョン・ホールという人間の二面性を、スイングの有無で表現しているそうです。
軍人が歌う曲としてスイングのリズムが出てくるのは不思議な感じがしていましたが、そんな意図があったのですね。
ここで初めてホール役の瀧山久志さんが登場。
ラストのハイトーンのアレンジがよかったです!曲の終わり方もかっこいい。
ジョン・ホール、おいしいところを持っていきましたね。
あなたの物語
ストレートなメロディーが特徴です。
フローの不屈の強さだけでなく、患者の心に寄り添うもうひとつの強さが表現されています。
歌い終わったあと、ミュージカルならちょうどボブが自分の身体に戻るところで、フロー役の谷原さんの表情がふっと変わったように見えました。
魂が身体に戻るのを見届けて安心したのかな、と感じました。
あなたが遠くて
憧れていたものになれないと気づいたときの悲しさだけでなく、やりきったというすがすがしさ、新たな道を見つけ出すポジティブさを表現した豊かなナンバーです。
確かに、エイミーの挫折を歌っているのに曲調は明るく、様々な感情が同居しているのが感じられます。
竹田理央さんの透き通る歌声が素晴らしかったです。
実は、このコンサートの出演者の中で、竹田さんだけゴースト&レディの舞台で観たことがないのです。
竹田さんのエイミーもぜひ観てみたいです。
不思議な絆
富貴さんが最初に着手したナンバーです。
二人の絆の多面性を表現するために、ゆったりした大きなメロディを考案したそうです。
かけ合いの部分は、演出のスコット・シュワルツさんの助言によって付け加えられたものです。
互いの思いがより鮮明になり、二人の感情を最高潮に高める作りになったとのことです。
「ゴースト&レディ」の中で一番の名曲ではないでしょうか。
この曲は絶対に外せないですよね。
劇中では二人が互いの姿が見えないところで歌っている設定なので、「目が合うと」以降で二人が向き合って歌うのがよかったです。
かけ合いの部分に原曲にはないドラムが入っており、それが二人の感情の高まりを表しているように感じられました。
呪いと栄光
デオンの騎士としての情熱と、本来持ち得ている女性らしさを行き来してドラマチックに変化する曲です。
ソロダンスの部分ではタンゴのリズムが使われており、木管楽器やチェロの音色で、深くたゆたうような印象に仕上がっています。
「走る雲を追いかけて」もよかったですが、岡村さんはやっぱりデオンじゃなきゃ!と改めて思いました。
この曲を歌うときの、岡村さんの抑揚のつけかたがとても好みです。
「天使を殺し」のところで片手をぎゅっと握るのが、デオンの決意と覚悟を表しているように感じられました。
オーケストラで一番好きなのは、ソロダンスのところで奏でられるチェロのメロディーです。
このチェロが色っぽくて艶やかで、デオンの「女性らしさ」が最も感じられるパートだと思います。
演技やダンスがない分、音楽に集中できました。
偽善者と呼ばれても
それぞれの信念と感情が複雑に絡み合う曲です。
4人それぞれのテーマとなる旋律が結集しており、聴きごたえのあるナンバーです。
各登場人物のテーマはだいぶ聞き取れているつもりですが、注意して聴いているとまだ新しい発見がありそうです。
本編では演技をしながらであったり宙づりの状態であったりと、他のパフォーマンスもこなしながら歌っている俳優さんです。
歌だけに集中するとこんなにすごいんだ、と言葉を失いました。
「さあ 闘おう」の直前、指揮者の方が歌い手のほうを振り返って指揮棒を大きく振り、続いて4人の歌声が会場いっぱいに響きました。
谷原さんが「♪心の羅針盤~」を歌いだす前に一歩前に出ていましたが、その動きにフローの決意と覚悟がぎゅっと詰まっているように感じました。
セリフは大部分がカットされていましたが、大好きな部分「俺は、信じたいものを信じた!」以降が聞けて嬉しかったです。
セリフを話すときの加藤さんと岡村さんの表情も良かったです。
サムシング・フォー(グレイ リプライズ)
ケルト音楽のリズムを取り入れ、あえて古い音階を使用しています。
おとぎばなしのように、時をこえて語り継がれるイメージです。
私がこの曲に対して抱いている印象は、「オルゴールにするとぴったりな曲」です。
「おとぎばなしのように」という作曲意図があったのだと知り、だからオルゴールを連想したのかなと納得しました。
加藤さんと谷原さんが舞台に出てきました。
この曲でのフローの出番は「青空」のひとことだけですが、これはフローが言うのでなければいけないし、この曲自体もフローがいないとダメだと思うのです。
不思議な絆(リプライズ)
サムシング・フォーで谷原さんが退場するのかと思いきや、そのまま二人の状態でこの曲に移りました。
つまり、グレイがフローの前でこの曲を歌う形になりました。胸が熱い…
圧巻だったのは、5人で歌う最後のコーラスです。
CDや本編で聴いたときは、「コーラスが入ってるな」とぼんやり認識していた程度でした。
それを歌い手が見える形で聴いたことで、こんなに美しい旋律を歌っていたんだと改めて気づくことができました。
本編でも舞台裏で俳優さんたちが声を合わせているんだなと思うと、この場面の見方が変わりそうです。
まとめ
コンサートを聴いて、ゴースト&レディの音楽の魅力を改めて感じることができました。
曲の背景を知ったうえで観劇すると、また新たな発見があって面白そうですね。
最高のコンサートでした!


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